行方不明の時間

この一年以上の闘病期間は、このブログに助けられました。
私の病気や治療の状況を伝えることができ、
大袈裟に言えば、世界中の人に祈っていただくことができました。
ちょっと更新ができないと入院したかと心配いただいたりして、
毎日皆さんが見て読んで下さっていることが、大きな励ましになりました。
これは大袈裟ではなく、私はひとりじゃないと実感しました。
そして、ツイッターなるものを始めたら、
さらにリアルタイムに「いまどうしている?」を伝え知ることができて、
今は家にいることがほとんどですが、孤独感はありません。


しかし、この詩を読んでこんな時間も必要だなと…。

「行方不明の時間」(抜粋) 茨木のり子


人間には
行方不明の時間が必要です
……


三十分であれ 一時間であれ
ポワンと一人
なにものからも離れて
うたたねにしろ
瞑想にしろ
不埒なことをいたすにしろ
……


ふっと自分の存在を掻き消す時間は必要です
……


着信音がなれば
ただちに携帯を取る
……


茨木さんの詩には必ず「おち」があります、
ここではそれは書きませんでした。
チャンスがあったらこの詩の全文を読んでみて下さい。